UFC257 感想戦
こんにちは。
今回は日本時間1月24日に行われたUFC257について語りたいと思います。
試合前の予想などは下の記事で語っています。
まず最初はセミメインのライト級マッチ、ダン・フッカーVSマイケル・チャンドラーです。
この試合は衝撃でした。
私の予想としてはフッカーが判定で勝利する可能性が高いと思っていましたが、チャンドラーが1RでKO勝利しました。
試合が始まるとチャンドラーがプレッシャーをかけ、フッカーは予想通りローキックを多用します。
そしてチャンドラーがボディを打ち、フッカーのガードが下がったところで左フックを打ちヒットします。
その後パウンドを浴びせたところでレフェリーが止めました。
素人目線だと、フッカーがちょっとビビってしまったかなと思いました。チャンドラーのプレッシャーが予想以上だったと思います。
フッカーにとってこの試合はあまりメリットがなくリスクが大きかったです。負けてはしまいましたが、この試合を受けたフッカーは評価されるべきだと思います。
それにしてもチャンドラーのパンチ力にはビビりました。前回戦ったポイエーのパンチでもフッカーは5R耐え抜きました。
2021年はチャンドラーが台風の目になりそうです。
またBellatorでチャンドラーを1RでKOしたパトリシオ・フレイレがUFCに参戦したらどこまでいけるのかという点も気になってしまいます。
次はメインイベントのライト級マッチ、ダスティン・ポイエーVSコナー・マクレガーです。
衝撃的なセミメインの試合により会場は大盛り上がりでしたが、マクレガーの登場によりさらに盛り上がりを見せます。
この試合はマクレガーの1RKOと、予想というより希望をしていました。
1R始まると予想通りマクレガーがプレッシャーをかけます。やはりマクレガーも早い段階でのフィニッシュを狙っていたと思います。
しかし、ポイエーはそんな簡単な相手ではありません。マクレガーのプレッシャーをかわしつつ、カウンターのパンチをヒットさせます。
素人目線だとこのパンチで、マクレガーは少し前に出にくくなったと思います。
その後ポイエーがテイクダウンをとり、マクレガーが何とか立ち上がり組みの展開になります。
マクレガーが以前対戦相手の鼻を折った、肩による打撃を与えます。それに対しポイエーも肩による打撃をやり返します。この時ポイエーはとても落ち着いて対応していたと思います。
その後離れてスタンドの展開になり、マクレガーがパンチをいくつかヒットさせます。やはり、スタンドのパンチではマクレガーに分がありました。
2Rはポイエーがカーフキックを多用します。1Rから繰り出していましたが、2Rは特に多かったように感じました。そしてそのカーフキックが効き始めます。
マクレガーはカーフキックが効きはじめ、足が止まってしまいます。
そこでポイエーが一気に畳みかけます。パンチの連打からマクレガーはダウンしレフェリーが試合を止め、ポイエーが勝利しました。
私はポイエーが勝つなら4RでKOかサブミッションだと予想していましたが、2RでKO勝ちするとは全く思いませんでした。
そして勝負の決め手となったのは、Rizin26で堀口恭司が朝倉海を倒したときと同じカーフキックです。
最初の方はマクレガーもカーフキックに対して効かないように対応していましたが、後半は対応しきれなくなったのか、ポイエーのキックの足を捕まえるようになりました。
今回のポイエーの試合は完璧だったと思います。
先日引退宣言をしたライト級チャンピオンのハビブ・ヌルマゴメドフも今回の大会のセミメインとメインの試合を見れば復帰すると思います。
ポイエーは今後ヌルマゴメドフとタイトルマッチをするか、セミメインの勝者のチャンドラーと対戦することが予想されます。
反対に負けたマクレガーは、チャンドラーに負けたフッカーやライト級ランキング5位のトニー・ファーガソンと対戦することも考えられます。
またオクタゴンに帰ってくると発言していたため、2021年はもう一度マクレガーの試合が見れるかもしれません。
そして現在「カーフキック」が話題になっていますが、素人の私からするとカーフキックはそこまで万能な技ではないと思います。
堀口やポイエーなどが大一番でカーフキックを使い、それが勝負の決め手となったことからカーフキックの良いところだけが注目されています。
しかし、カーフキックはカウンターのパンチをもらってしまうというリスクもあると思います。
実際にカーフキックを放った後のポイエーや堀口はガードを固めるなど、カウンターのパンチに対応しようとする動きを見せます。
さらに、レスリングベースのファイターに安易にカーフキックを打つと、足を掴まれテイクダウンをとられることもあります。
これからもカーフキックで試合が決まることがあるかもしれませんが、カーフキックのカウンターで負ける選手も出てくると思います。
また、これは完全に個人的な意見ですが、カーフキックで決まる試合なんて面白くありません。
もちろんポイエーは強いですが、強いファイターの試合より面白い試合をするファイターの方が魅力的で私は好きです。
そのためヌルマゴメドフはライト級で一番の強さを持っていますが、正直あんまり試合を見たいと思いません。
得意のレスリングで相手を塩漬けにするヌルマゴメドフのファイトスタイルは、格闘技経験者からすると細かい技術が分かるためおもしろいかもしれませんが、素人でプロレスからMMAにハマった私からすると何もおもしろくありません。
今回ポイエーは、すごいファイトをしたファイターに贈られるPerformance of the nightを獲得しましたが、それはメインイベントであり、相手がマクレガーだったからという理由が大きいと思います。
今回の大会でPerformance of the nightを4人のファイターが獲得しましたが、その4人に、対戦相手に関係なく私目線で順位をつけるとしたらポイエーは2位か3位です。チャンドラーや女子ストロー級マッチのマリナ・ロドリゲスの方がエキサイティングなKOでした。
ポイエー以外のファイターが今後の試合で、カーフキックで効かして、相手の動きが止まったところをパンチの連打で倒してもPerformance of the nightを獲得することはないかなと思います。
しかし、カーフキックはマクレガーや朝倉などボクシングベースのファイターにはかなり有効な技だと思います。
このようにポイエーの作戦勝ちに終わったポイエーVSマクレガー2でしたが、ポイエーとマクレガーの関係も好きになってきました。
今まではマクレガーとネイト・ディアスのライバル関係が好きでしたが、マクレガーとポイエーの関係もいいですね。
一戦目はあんなににらみ合っていたのに、二戦目はこんなにお互いを尊敬しあうという関係は、ストーリー的にもおもしろい展開だと思います。
三回目の戦いを望む声もありますが、三回目の対戦はどちらかが引退するときに引退試合として戦えばいいんじゃないでしょうか。もちろん、両者勝ち続け、ライト級タイトルマッチで戦うのもアリです。
ネイトとの関係はいつまでも、尊敬のその字もないくらい、いがみ合ってほしいです。
UFC257でUFCのライト級はかなりおもしろくなってきたと思います。UFC257に参戦していないライト級ランキング1位のジャスティン・ゲイジー、3位のチャールズ・オリベイラ、5位のトニー・ファーガソンなど、ライト級には他にもタレント揃いです。
2021年のUFCはライト級から目が離せません。
そしてUFC259とUFC260の目玉の試合が公式に発表されました。
UFC259では女子フェザー級タイトルマッチのアマンダ・ヌメスVSミーガン・アンダーソン、バンダム級タイトルマッチのピョートル・ヤンVSアルジャメイン・スターリング、ライトヘビー級タイトルマッチのヤン・ブラホビッチVSイスラエル・アデサニヤです。
そしてUFC260では、ヘビー級タイトルマッチのスティペ・ミオシッチVSフランシス・ガヌー、フェザー級タイトルマッチのアレクサンダー・ヴォルカノフスキVSブライアン・オルテガです。
ちょっと二つの大会にタイトルマッチ組みすぎではないかとファンながら心配してしまいますが、UFCの選手層では問題無いのでしょう。
これらの大会についてはまた語りたいと思います。
終わります。