新日本プロレスVSプロレスリングノア 感想戦
こんにちは。
今回は久しぶりにプロレスについて語りたいと思います。
ブログは書いていませんでしたが、常にSNSなどで最新情報などはチェックし、新日本プロレスとプロレスリングノアの試合は会場で観戦していました。
そして今回、その新日本プロレス(以下新日)とプロレスリングノア(以下ノア)が対抗戦を行ったということでブログを書くことにしました。
この対抗戦が決まった時非常にワクワクしました。
私がプロレスを見始めた2010年頃は新日とノアの選手が戦う試合は何度か見ていました。
新日のベルトにノアの選手が挑戦することもあれば、ノアのベルトに新日の選手が挑戦することもありました。
そのような試合の中で一番記憶に残っている試合は、丸藤正道VSプリンス・デヴィットです。
天才と天才の試合は、今まで見てきた試合の中でもベストバウトの一つです。
このように私がプロレスを見始めた頃は新日の選手とノアの選手が戦うことは見慣れた光景でしたが、私がプロレスを見なくなり、もう一度プロレスを見始めた2019年頃には他団体と戦うこと、ましてや名前を出すことさえもタブーになっている雰囲気を感じていました。
那須川天心と武尊のように、プロレスにも団体の壁ができ、もう交わることはないと思っていました。
しかし、唐突にこの対抗戦の情報が入り、その日の夜はニヤニヤが止まりませんでした。
私をニヤニヤさせた要因は二つあります。
一つ目は対抗戦という交流戦なのか、それとも本気の潰し合いなのかという点です。
おそらく、両団体のトップとしては、現在のコロナの影響で収益が見込めない中、何か爆発的な話題性を作り出すため、今回の対抗戦を行うことを決定したと思いますが、私が気になっているのは両団体の選手のスタンスです。
お互いの良いところを見せ合う仲良しこよしのプロレスをするのか、本気で潰し合うのか。
それに対して非常に興味がありましたが、試合前から両団体の選手バチバチにやりあっており、本気の潰し合いをするというスタンスでいくということに非常に興奮しました。
前提として、私は格闘技が好きで、推している団体などはありません。
その私が両団体を客観的に見て、やはり新日がノアの上に位置しています。
もっと言うと世界の中でも新日が最高で最強なプロレス団体だと思います。
最近はエンタメ色が強くなり、少し落ちてきているとは思いますが、ノアより上にいるのは確かです。
そしてノアは日本で二番目の団体と思っております。
そのため、今回の対抗戦は新日が迫りくる二番手を突き放す試合をするのか、ノアの選手が下剋上を果たすのか、めちゃくちゃ楽しみでした。
二つ目に私をニヤニヤさせた要因は対戦カードです。
どちらの団体の選手も知っているため、誰と誰がやるのかを寝不足になるまで何通りも考えました。
そして対戦カードを見た時正直少し残念な気持ちになりました。
なぜなら、シングルマッチが少なかったからです。
対抗戦と位置づけるのであれば、シングルマッチやチャンピオン同士の対戦カードで、本気の潰し合いをしてほしかったと思います。
その対戦カードを見て、やはり交流戦なのかと思ったのが正直な感想です。
その中でも一番興味があった対戦カードは、鈴木みのる・TAKAみちのく・タイチVS杉浦貴・桜庭和志・Xと金丸義信・ザック・セーバーjrVS丸藤正道・小川良成です。
MMAも好きな私としては、パンクラス創設者鈴木とUFC殿堂入りファイターの桜庭が交わることが楽しみでしかたありませんでした。
過去に交わったことは何度かあると思いますが、今この二人が見れることが楽しみでした。
またザックと丸藤のレベルの高い攻防戦が見れることが楽しみでした。
ザックと小川はノア時代にタッグパートナーだったということで、その二人の絡みも楽しみでした。
そしてついに当日を迎えます。
まず第0試合として、両団体の新人同士の対戦が行われましたが、この試合は個人的にとても良かったと思います。
団体のレベルを測る際に、トップ選手の強さや選手層と同じくらい育成力も重要視されます。
そのため、メインの試合の勝敗はもちろんですが、この新人同士の戦いも団体にとって重要な一戦でした。
新日本は藤田晃生、ノアは矢野安崇という組み合わせで、試合内容はどちらも団体を背負って戦っている気持ちが表れており、最高でした。
第0試合という位置づけでありながらも、対抗戦の1試合目で熱い試合が見られ、確実に今回のイベントに最高の火付けをしてくれたと思います。
そして迎えた本試合の1試合目では私の推しプロレスラー石井智宏とノアの稲村愛輝がバチバチのぶつかり合いをしてくれました。
そして第5試合に試合前から注目していた、鈴木・タイチ・みちのくVS杉浦・桜庭・Xが行われました。
Xが誰になるのか全く見当つきませんでしたが、入場曲を聴いて笑ってしまいました。
矢野通がいつものように入場してきます。
確かに矢野は、杉浦・桜庭の二人と絡んだことがあり、Xとして登場するのに申し分ない選手です。
また、KOPWのタイトルを鈴木に取られてしまったということで、矢野が出てくることもつじつまが合います。
試合は鈴木と杉浦がバチバチな試合をするという展開で、私が楽しみにしていた鈴木と桜庭のMMAの絡みはありませんでした。
プロレスの場でMMAをすることは確かにおかしいので、期待してしまった私が悪かったです。
その後2つ目に楽しみにしていた、ザック・金丸VS小川・丸藤が行われました。
この試合を終えて一番感じたことは、皆楽しそうにプロレスをしていたということです。
この4人はそれぞれ過去に絡んだことがあり、久しぶりの対戦だったようです。
特に小川とタッグを組んでいたザックは非常に喜んでいることを感じました。
また4人とも非常にレベルの高いプロレスを見せ、もう少し長い時間プロレスを見たくなりました。
いつかもう一度この4人の絡みを見てみたいです。
そしてついにセミメインが始まります。
もしかするとこの試合は最も注目度が高かったかもしれません。
対戦カードは新日の人気ユニット、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとノアの人気ユニット、金剛という組み合わせでした。
特に金剛の拳王は両団体で一番気合が入っており、試合前のYouTubeライブでは獣神サンダーライガーとひと悶着演じるほど気合が入っておりました。
この拳王に賛否両論ありましたが、私は拳王の言動に大賛成です。
ノアの選手はいかに自分を新日にアピールするかが大切で、実際に今回の言動で拳王の知名度は一気に上昇したでしょう。
また、試合に対する注目度も高まり、プロレスの質も高まると思います。
1月5日にノアが新日に乗り込んだ時も拳王のマイクはすごく良かったと思います。
普段MMAも見ていますが、やはりマイクパフォーマンスはプロレスラーの方が優れていると再確認した瞬間でもありました。
試合内容も、絶対に負けたくないというノアと、負ける訳にはいかない新日の意地がぶつかった最高の試合でした。
試合は新日が勝利し、金剛は完敗という表現が適しているような試合でした。
試合後金剛はインタビューを受けず、対抗戦に対する気持ちを話さなかったので、金剛の今後のインタビューが楽しみです。
そしてメインイベントとして、両団体のトップレスラーが交わった試合が行われました。
新日は棚橋弘至とオカダカズチカという世代を代表するような二人で、ノアは武藤敬司と清宮海斗というレジェンドと次世代のスター候補の二人でした。
棚橋・オカダは新日出身の武藤に対して、他のノアの選手と違い、対抗という気持ちより、お世話になっていますという気持ちが見え隠れしておりました。
しかし、清宮に対しては期待を込めてプロレスをしているように見えました。
特に棚橋は自分と似たようなものを感じているのか、あまり攻撃的な姿勢は見せません。
棚橋と反対にオカダは攻撃的な姿勢を見せます。
試合終了後、敗戦し涙を流す清宮にオカダは、「こんなんで泣いてんじゃねぇ!邪魔なんだよ!さっさと帰れ!」と発言しました。
この発言は、清宮に対してお前はまだまだだという気持ちと期待しているという二つの気持ちがあったように思いました。
個人的に今後のプロレス界を引っ張る存在は清宮だと思っています。
前述したように棚橋と似たような雰囲気を纏っており、現時点で新日には清宮のようなプロレスラーはいません。
今後プロレス界を引っ張っていくような存在になるためには、清宮自身の課題でもありますがノアという団体にも責任があると思います。
武藤や丸藤というトップレスラーがいることが清宮にとってプラスな影響を作り出していますが、何かが足りないような気もします。
それを清宮が自分で見つけ出すのか、周りの環境が影響を与えるのか分かりませんが、ノアの今後だけでなくプロレスの今後も清宮が重要なキーであると考えます。
少し話がずれましたが、今回の対抗戦は非常によかったと思います。
一つ不満を言うとすれば、対抗戦というより交流戦色が予想より強かったということです。
これに関してはしょうがないことだと思っています。
その点を除けば最高の興行だったと思います。
今回の対抗戦が今後の新日とノアにどのような影響を与えるか分かりませんが、マイナスな影響よりプラスな影響に働くのは確実です。
今後も年に1度ぐらいは団体間で交流があってほしいと思います。
今後のプロレスの発展を願っています。
終わります。