UFC266 感想戦
こんにちは。
遅くなりましたが、今回は日本時間9月26日に行われたUFC266について語りたいと思います。
今回注目していた試合はメインイベントのフェザー級タイトルマッチ、アレクサンダー・ヴォルカノフスキVSブライアン・オルテガとミドル級マッチ、ニック・ディアスVSロビー・ローラーです。
試合前の予想などは下の記事で語っています。
まずはメインイベントのフェザー級タイトルマッチから語ります。
この試合はチャンピオン、ヴォルカノフスキの二度目のタイトル防衛戦でした。
打撃・レスリングが得意なヴォルカノフスキと打撃・柔術が得意なオルテガという、とてもエキサイティングな試合展開が考えられる両者でした。
どちらにも勝つ可能性がある中で、私はヴォルカノフスキが判定で勝利すると予想していました。
挑戦者オルテガは入場から会場を盛り上げます。
電子機器がついているようなマスクをオルテガだけでなく、セコンドもかぶって入場してきました。
UFCファイターの入場と言えば、ミドル級チャンピオンのイスラエル・アデサニヤが毎回ユニークな入場をしますが、今回のオルテガは最高にクールでした。
UFC1のモテ男は違います。
試合が始まると、ヴォルカノフスキがローキックを多用し、プレッシャーをかけ続け、試合を組み立てていきます。
試合前の予想で私は、オルテガのサウスポースタイルに苦戦するのではと語っていましたが、オルテガは主にオーソドックススタイルで戦います。
序盤からスタンドではヴォルカノフスキが多くパンチを当てるなど、試合を有利に進めます。
オルテガもいくつかパンチをヒットさせるなど、序盤から打撃戦を繰り広げます。
そして3Rから試合が動き始めます。
ヴォルカノフスキが1Rからオルテガに蹴り続けたローキックが効き始め、カウンターのパンチもクリーンヒットし、オルテガのテイクダウンも防ぎ、徐々に試合がヴォルカノフスキに傾いてきたその時、オルテガの左ストレートに体勢を崩したヴォルカノフスキがピンチに陥ります。
オルテガはヴォルカノフスキが倒れたのを見るとすぐにギロチンチョークの体勢に入ります。
かなりきれいに入り、ヴォルカノフスキは苦しい表情を見せながら、ジタバタと体を動かし何とか回避します。
しかし、そのままマウントを取ったオルテガが、今度はアナコンダチョークを狙います。
これも回避したヴォルカノフスキが逆に上になり、パウンドのパンチを打ちます。
出血が見えるオルテガですが、再び柔術で形勢を逆転します。
ヴォルカノフスキのパウンドの勢いがなくなった時に、三角締めの体勢に入ります。
これもきれいに入っているように見えましたが、また回避し、ヴォルカノフスキが上になります。
その後もパウンドのパンチでオルテガを圧倒し、ヴォルカノフスキは仕留めにいきますが、3Rが終了します。
打撃をかなりもらったオルテガは、意識が朦朧としながらも4Rを迎えます。
この時には会場は大盛り上がりで、オルテガを後押しします。
4Rには、オルテガがテイクダウンを取り、ギロチンチョークの体勢に入ります。しかし、これも極まらず、ヴォルカノフスキが有利な体勢になります。
その後もヴォルカノフスキがオルテガを圧倒する展開が続きます。
最終ラウンドはオルテガもいくつか良いパンチをヒットさせますが、形勢を逆転するほどの攻撃ができずに、試合は終了し、ヴォルカノフスキが判定で勝利しました。
現時点で、この試合は個人的にFight of the yearです。最高にエキサイトしたファイトでした。
また今回の試合でヴォルカノフスキの強さを再認識しました。判定勝利が多いため、強さが分かりづらかったですが、今回の試合を見て、弱点が見当たらないファイターだと感じました。
スタンドでは、オルテガより多く打撃を当て、オルテガの得意な柔術に対応し、5分5R攻め続ける体力などの能力は、一つ上の階級であるライト級でもトップ戦線に食い込めるのではと考えてしまいます。
一方、オルテガはUFCでもトップのメインイベンターだなと感じました。
UFC231で、当時チャンピオンのマックス・ホロウェイとの対戦の時も記憶に残るファイトをし、UFCでのチャンピオン経験が無いにも関わらず人気ファイターの一人であり、今回の試合でさらに評価が上がったと思います。
もう一度這い上がりタイトルに挑戦してほしいです。
次期フェザー級のタイトルマッチにふさわしいファイターはホロウェイだと思っていましたが、ホロウェイは11月にフェザー級ランキング3位のヤイール・ロドリゲスとの対戦が決定しました。
この試合の勝者が次期挑戦者かなと思います。
次はミドル級マッチです。
約6年振りに試合をするニックと元ウェルター級チャンピオンのローラーとの戦いです。
この両者は以前一度対戦したことがあり、その際はニックが2RKO勝ちしていました。
長い間試合をしていなかったニックがどれぐらい動けるのか、という点が疑問でしたが、とにかくニックが帰ってくるということだけを楽しみにしていました。
長い間試合をしていなかったため、オクタゴンに入る前のニックはスムーズにボディチェックが進みません。
しかし表情はリラックスしており、試合への期待は高まるばかりです。
1R開始直後、ニックがバックスピニングキックを出します。
この時のニックの動きですべてを察しました。
やはり約6年も試合をしていないと、もう第一線では戦えないのでしょう。
序盤はニックが押しているように見える場面もありましたが、ローラーも返します。
その後ニックは徐々にダメージが蓄積していきます。
いくつかニックはボディに良いパンチをヒットさせていましたが、やはりローラーの方が試合を有利に進め3RTKO勝ちでローラーが勝利しました。
UFCファイターはこの試合を好意的に見ていましたが、私にとっては少し期待外れでした。
おそらくニックはもうUFCで試合をすることはないでしょう。
しかし試合前のワクワクは楽しめたので良かったです。
UFC266のセミメインイベント、女子フライ級タイトルマッチが行われ、チャンピオンのヴァレンティーナ・シェフチェンコが防衛しました。
来月のUFC267ライトヘビー級とバンダム級のタイトルマッチが行われます。展開予想はまた語ります。
終わります。