UFC263 感想戦
こんにちは。
今回は日本時間6月13日に行われたUFC263について語りたいと思います。
今回注目していた試合はメインイベントのミドル級タイトルマッチ、イスラエル・アデサニヤVSマーヴィン・ヴェットーリとウェルター級マッチ、レオン・エドワーズVSネイト・ディアスです。
試合の予想などは下の記事で語っています。
個人的に、UFC263は今のところ今年で一番楽しみな大会でした。
なぜなら私の推しファイター、ネイトディアスが試合をするからです。
また、対戦相手はウェルター級ランキング3位のエドワーズでした。この試合に勝利すると一気にタイトルマッチの権利が与えられる可能性がありました。
それらの理由から私だけでなく、多くのファイターがメイン・セミメインの試合そっちのけで、エドワーズVSディアスを楽しみにしていました。
実際に、会場には超大物のジャスティン・ビーバーが来ていました。
一応メインイベントも素晴らしい対戦であったため、楽しみにしており、まずはそちらの試合から語ります。
序盤は両者慎重な入りで、アデサニヤがローキックを当てていきます。
そしてヴェットーリがそのローキックの足を掴みテイクダウンを取り、ヴェットーリが上になります。
このような展開が続くとヴェットーリにも勝機がありますが、アデサニヤは難なく立ち上がります。
やはり前戦に比べてアデサニヤのグラウンド能力は向上しており、ヴェットーリに勝ち目はないように感じました。
スタンドの展開ではアデサニヤが多く打撃を当てていきます。
2Rになっても、ヴェットーリは中々自分の戦い方ができません。
アデサニヤはタックルを切り、多くの打撃を当て、ノーガードでヴェットーリの攻撃をかわすほどの余裕を見せます。
3Rに入り、このままアデサニヤが試合を有利に進めていくと思われましたが、ヴェットーリがアデサニヤからテイクダウンを取ります。
ヴェットーリが上になり、とてもいいポジショニングを取ります。
そして、ヴェットーリがバックを取り、バックチョークの体勢に入ります。
かなり、危ない状況でしたが、アデサニヤは冷静に対応し、危機から逃れます。
その後スタンドの展開になると、1Rからけ蹴り続けたアデサニヤのローキックが効き始めます。
良いパンチもいくつかヒットさせますが、ヴェットーリは打たれ強く、ダウンしません。
4Rもアデサニヤが有利な展開が続きます。
アデサニヤの打撃だけが当たり、ヴェットーリのテイクダウンも防ぎ、チャンピオンの戦い方をします。
最終ラウンドまでヴェットーリは有効な打撃を当てることがなく、試合は終了します。
判定でアデサニヤが勝利しました。
アデサニヤは前回ヴェットーリと試合をした時と比べて、打撃・寝技両方の面で成長しており、完封勝利だったと思います。
試合後はミドル級ランキング1位のロバート・ウィテカーとの対戦を示唆するような発言があり、ウィテカーもそれに対してSNSで反応していたため、次はアデサニヤとウィテカーの対戦が決定するかもしれません。
個人的にウィテカーが最後の砦のような気がします。
ウィテカーもアデサニヤに負けてしまうと、もうアデサニヤは本当に敵無し状態になりそうです。
続いて、エドワーズVSディアスを語ります。
とてつもない期待をしていましたが、その期待以上のファイトをしてくれました。
序盤はエドワーズがプレッシャーをかけ続けます。
ディアスはエドワーズに背を向けるような素振りを見せたと思ったら、いきなり攻撃するという奇襲を見せます。
エドワーズもそのような戦い方に戸惑いながらも対応します。
エドワーズはローキックを打ちながら試合を組み立てていきます。
その後何度かパンチが交錯する場面がありますが、お互いに有効打を当てることはありません。
そして距離が近くなったところで、組みの展開になり、エドワーズがディアスを寝かせ、バックを取ります。
お互いに寝技が得意ということで、ディアスはエドワーズの極めを防ぎ、エドワーズはディアスを逃がしません。
1Rはお互いに有効打はなく、エドワーズがローキックをいくつかヒットさせていたことから、エドワーズが1Rは取ったと思います。
2Rもディアスのトリッキーなファイトスタイルにエドワーズは自分の戦いができていないように感じます。そんな中でもローキックをあてて、着実にディアスにダメージを与えていきます。
ディアスも1Rに比べてパンチがヒットするようになり、組みの展開でもコツコツと打撃を当てます。
2R終盤、ディアスは両手を膝についたり、お尻をエドワーズに向けるなど余裕を見せます。
2Rもお互いに有効打は無く終了しますが、エドワーズの方が多く打撃を当てており、2Rもエドワーズが取ったと思います。
3Rになると徐々にエドワーズがペースを掴み始めているように感じました。
組みの展開からエドワーズがディアスを寝かせ上になります。
そして上からエルボーを打ち、ネイトは目の上と側頭部をカットしてしまいます。
スタンドの展開になるとカットした場所から血が流れ、ネイトの顔は血だらけになりますが、血が流れてからがディアスだと思います。
金カップの位置を直すため一時中断し、再開する時に、エドワーズがタッチグローブを交わそうとしますが、ディアスはその手を叩き、タッチグローブを交わしません。
それに対してエドワーズは中指を立てます。
この一連の流れに会場は盛り上がりを見せ、やっとディアスらしい試合展開になってきました。
4Rになると、序盤と比べて明らかにディアスの手数が増え、エドワーズも良いパンチをヒットさせていきます。
4Rもエドワーズが多く打撃を当てていたため、エドワーズが取ったと思います。
5Rもお互いに打撃を当てますが、やはりエドワーズが有利な展開の中、試合が進みます。
このままエドワーズが判定で勝利すると誰もが思ったその時、ディアスの左ストレートがヒットし、エドワーズはぐらつきます。
一発で試合の流れが180度変わり、ディアスは仕留めにいきます。
会場の観客、テレビの前の私は大興奮です。
その後も何度かパンチをヒットさせ、エドワーズは倒れそうになりますが、何とか堪えます。
そしてディアスはKOすることができずに、試合が終了します。
5Rを常に有利に進めたエドワーズが判定で勝利しました。
5R終盤のパンチによるダメージがあるのか、エドワーズには喜びの表情が見えません。
観客も、エドワーズの勝利ではなく、終盤のディアスの猛追に大興奮です。あの大物ジャスティンビーバーも頭を抱えます。
エドワーズはかわいそうですが、今回の試合でファイターとして株を上げたのはディアスです。
試合を有利に進め続けたエドワーズに対して、フィニッシュに近かったのはディアスです。
エドワーズ自身も今回の結果をあまり喜べないのではないでしょうか。勝利後の酒もまずいでしょう。
ディアスの試合後の会見はまだ見ていませんが、今後も戦い続けてほしいです。
エドワーズは試合後タイトルマッチを要求していましたが、決定するか微妙なところでしょう。
来月のUFC264のセミメインイベントでウェルター級マッチとして、ウェルター級ランキング2位のギルバート・バーンズと4位のスティーブン・トンプソンの対戦が予定されています。
ウェルター級タイトルマッチはその試合結果次第だと思います。
とにかく今回の試合で、エドワーズはタイトルマッチへのアピールに成功しませんでした。
今回、詳しく予想していませんでしたが、セミメインでフライ級タイトルマッチ、デイブソン・フィゲレードVSブランドン・モレノが行われ、モレノが3R一本勝ちを収め、メキシコ人初のチャンピオンになりました。
柔術が得意なフィゲレードから一本を取ることは予想外でしたが、1Rからモレノが試合を有利に進めており、判定でも勝利していたと思います。
メイン・セミメインの前に素晴らしい試合があると、メイン・セミメインの試合の盛り上がりが欠けてしまう傾向がありますが、今回は全て良い試合でとても盛り上がったと思います。
来月のUFC264はコナー・マクレガーがダスティン・ポイエーと3度目の試合をします。
3度目の試合はあまり見たいと思っていませんでしたが、マクレガーの試合を見ないという選択肢はありません。
また詳しく語ります。
終わります。