UFC262 感想戦
こんにちは。
今回は日本時間5月16日に行われたUFC262について語りたいと思います。
今回注目していた試合はメインイベントのライト級タイトルマッチ、チャールズ・オリベイラVSマイケル・チャンドラーとセミメインのライト級マッチ、トニー・ファーガソンVSベニール・ダリウシュでした。
試合前の展開予想は下の記事で語っています。
まずはメインイベントのライト級タイトルマッチから語ります。
今回の試合は、元チャンピオンのハビブ・ヌルマゴメドフの王座返上により、空位となったライト級の頂点を決める戦いでした。
オリベイラはライト級ランキング3位のファイターで寝技が得意なファイターです。
永くUFCのトップに居続けているファイターで、今回悲願のタイトルマッチでした。
対するチャンドラーは元Bellatorライト級チャンピオンで、UFC戦績はまだ一戦ですが、タイトルマッチの切符を手に入れました。
打撃、レスリングが得意なファイターで、オリベイラ同様経験豊富なファイターです。
そんな両者の試合は、チャンドラーが序盤押しても、中盤以降オリベイラが盛り返し、オリベイラが判定で勝利すると予想していました。
試合前の両者はともに落ち着いている様子で、特にオリベイラは笑顔も見えてリラックスしているようでした。
1R開始早々、オリベイラのローキックがヒットし、チャンドラーの足が流れます。そしてもう一度ローキックがヒットします。
チャンドラーはBellatorライト級タイトルマッチでローキックを効かされ負けてしまったことがあるため、今回も効かされてしまうことは予想していましたが、こんなに早くから効かされるとは思いませんでした。
ローキックで試合を作るオリベイラに対してチャンドラーはパンチで対抗します。
チャンドラーがパンチで押し、左フックがヒットします。
オリベイラは少し効いたのかテイクダウンを狙いに行きます。
それに対して、チャンドラーは想定内だったのか、余分な動き無くギロチンチョークの体勢に入ります。
オリベイラが一本で負けることはないと思っていたので、このような展開は想定外でした。
それでもオリベイラはなんとか耐え、グラウンドの展開になります。
そこからはオリベイラの得意な展開です。すぐにバックを取りバックチョークのプレッシャーをかけます。
オリベイラの寝技地獄から抜け出すことは困難ですが、なんとかチャンドラーは抜け出し、スタンドの展開になります。
その後もチャンドラーが試合を有利い進めます。再び左フックがヒットし、追撃のパンチをヒットさせ、オリベイラはダウンします。
レフェリーが止めてしまうかもしれないと思いましたが、オリベイラはなんとか堪え、グラウンドの展開になります。
チャンドラーは仕留めようと上からパンチを繰り出しますが、フィニッシュできずに1R 終了します。
1Rは、ダウンをとったチャンドラーが取ったかなと思いました。
そして2R開始直後、今度はオリベイラの左フックがヒットし、チャンドラーはダウンします。
ダウン後のリカバリーは早かったですが、追撃のパンチを被弾してしまいもう一度ダウンし、パウンドからのパンチを喰らい、レフェリーが試合を止め、オリベイラが勝利しました。
ヌルマゴメドフの引退表明により空位となっていたライト級新チャンピオンになりました。
勝利後は感情を爆発させ、オクタゴンの外に飛び出し、喜びまくります。
オリベイラのこれまでのキャリアを振り返ると、見ている私も涙が出てきました。
今回の試合を振り返ると、やはり寝技が強いオリベイラが有利だったかなと思いました。
オリベイラはダウンしてしまっても寝技に逃げることができました。反対にチャンドラーは寝技に逃げると、オリベイラの得意な展開で戦わなければなりません。
今後、オリベイラに挑戦するファイターはかなり苦戦すると思います。そのためオリベイラの長期政権になるかもしれません。
今回もしチャンドラーが勝っていた場合、チャンドラーに1RKO勝ちしたBellatorフェザー級、ライト級チャンピオンのパトリシオ・フレイレ最強説が出ちゃうのでUFCにとっては安心した結果だったと思います。
チャンドラーはもう一度タイトルマッチに挑戦するために、ライト級の猛者達と対峙しなければなりません。
とても険しい道のりになると思いますが、ぜひ頑張ってほしいです。
次はセミメインのライト級マッチを語ります。
連敗中のファーガソンと連勝中のダリウシュの戦いです。
調子の悪い状態が続くファーガソンですが、打撃でダリウシュを押し、判定で勝利する可能性が高いと予想していました。
1R始まると、ダリウシュが打撃でプレッシャーをかけます。
ローキックをヒットさせながら前に出て、ファーガソンの試合にはさせません。
その後パンチを打ち合い、距離が近くなったところでダリウシュが組み付き、テイクダウンを取ります。
ファーガソンは下から三角締めを狙いますが、ダリウシュは冷静に対応し、グラウンドでファーガソンをコントロールします。
両者グラウンドの展開からコツコツ打撃を当てていきます。
その後もダリウシュがファーガソンをコントロールする展開が続き、1Rが終了します。
2Rも距離が近くなるとダリウシュが組み付きテイクダウンを取ります。
ファーガソンは組み付いたダリウシュの首を取り、アナコンダチョークのような体勢に入りますが、これは極まらずに再びグラウンドでの動きのない展開になります。
その後何とかファーガソンが立ち上がりますが、また組み付かれバックを取られます。
そしてめまぐるしく両者の体勢が変わる中、ダリウシュがファーガソンの足を掴み足の関節を極めにいきます。
ファーガソンは苦しそうな表情を見せ、タップしてもおかしくない状況になりますが、ファーガソンはタップしません。
ファーガソンは前回オリベイラと戦った際も、腕十字が極まっていたにも関わらずタップしませんでした。
その時は残り時間は数秒しかなかったため、なんとか耐えられましたが、今回は残り1分半も残っていました。
今回はタップするのではないかと思いましたが、ダリウシュが足を離し、ファーガソンはタップアウトせずにすみました。
ファーガソンがタップしなかったため、ダリウシュは極まっていないのではなかいかと思ったのかもしれません。
一本負けの危機は逃れたものの、再びダリウシュによるグラウンドでの支配が続きます。
そして2Rもダリウシュが常に試合を有利に進めたまま終了します。
1,2Rを取られているファーガソンはフィニッシュが求められます。
しかし、3Rも1,2R同様ダリウシュがテイクダウンをとり、グラウンドの展開が続きます。
そしてお互いに有効な打撃を当てることなく試合が終了します。
常にファーガソンをコントロールしたダリウシュが判定で勝利しました。
この試合は正直期待外れでした。
もう少し打撃の攻防が見れると思いましたが、ダリウシュが徹底的に勝ちを狙っていました。
元暫定チャンピオンで人気者のファーガソンを破ったダリウシュは、ファイターとしての価値があがったと思います。
反対に悪い流れを断ち切れず、三連敗してしまったファーガソンは崖っぷちだと思います。
ファーガソンの時代は終わってしまったのかもしれません。
次はストライカーと戦ってほしいです。ストライカーと戦うほどファーガソンの魅力は増すと思います。
UFC262では二つのライト級マッチに注目しました。メインイベントの試合は私の期待をはるかに上回り、ゼミメインの試合は残念ながら私の期待を下回りました。
来月のUFC263も二つの注目試合があります。この二つはどちらも私の期待を超えてほしいです。
終わります。